空間づくりの常識が変わる!シーイヤーの「Cear pavé」が描く新しい音の世界と未来の可能性

シーイヤー株式会社が「Inter BEE 2025」で、Bluetoothスピーカー「Cear pavé」を活…


音が空間をデザインする時代へ!シーイヤーの革新的な音響技術「Cear pavé」

シーイヤーの展示ブース

「音」は、ただ聴くものから「空間を創り出す」ものへと進化を遂げようとしています。シーイヤー株式会社が「Inter BEE 2025」で発表した次世代音響技術は、その可能性を具体的に示しました。同社独自の空間音響技術を搭載したBluetoothスピーカー「Cear pavé(シーイヤー・パヴェ)」は、累計1万台以上を販売し、一般家庭からプロフェッショナルな現場まで幅広い導入実績を持つ製品です。今回の展示では、この「Cear pavé」のみを使い、音で空間をデザインする全く新しいアプローチが紹介されました。

「音の源」を制御し、空間を創り出すコンセプト

シーイヤーが提唱するのは、「音の源」をコントロールすることで、空間そのものを創り出すというコンセプトです。1台の「Cear pavé」が生み出す空間が、数を増すことで広がり、音は形を持ち、動き、境界を描き、空間を分けていく。もはや音は再生されるだけの存在ではなく、空間を設計する技術へと進化しているのです。

Cearの音響技術と空間デザインのコンセプト
CearLINK、Auracast、Cear Field、Cear Microphone、Cear AI Integrationの紹介

「Cear pavé」だけで実現する多様な音響空間

「Inter BEE 2025」では、「Cear pavé」を1台から最大36台まで構成を変えながら、その制御によって空間の表情がどう変化するかを段階的に体験できるデモンストレーションが行われました。

1台で驚きの立体音響「Cear Field」

1台のCear pavéが音像を描き出す立体音響体験
入口では、たった1台の「Cear pavé」が空間に立体的な音像を描き出す体験を提供しました。これはシーイヤーの特許技術「Cear Field」によるもので、ステレオ音源をリアルタイムで解析し、空間立体音響として最適化します。来場者からは「1台でここまで空間が変わるとは思わなかった」「音が前に“出現”する感覚は初体験」といった驚きの声が聞かれました。

スイートスポットのない均質な立体音響(12台構成)

AIとVision AIを活用した音響技術の展示
会場の6箇所に配置された12台の「Cear pavé」は、歩く場所によらず自然な立体音響が体験できる「スイートスポットのない音場」を実現しました。これにより、広い空間全体で均質な立体音響が可能となり、商業施設や展示会場での動線設計、情報伝達と空間演出の両立といった応用が期待されます。

音で空間を分ける「音の輪」(16台構成)

リング状の照明の下に多数の小型スピーカーが吊り下げられた展示
天井に設置された16台の「Cear pavé」を制御することで、「音の輪」が形成されました。この技術は、円の内側と外側で音環境を変化させ、音を集めたり消したりするゾーニングを可能にします。商業空間やイベント領域で、新しい音響体験が生まれることでしょう。

狙った場所へ音を届ける「音の矢印」(3台構成)

黒いフレームに吊り下げられた白いキューブ型のデバイス
3台の「Cear pavé」の6ユニットを個別に制御し、矢印のように「狙った場所へだけ音を届ける指向性再生」を実現しました。美術館や展示会でのスポット音声、ガイド誘導用途など、特定の場所へ的確に音を届けたい場面で活躍しそうです。

大規模空間をワイヤレスで構築「音の壁」(36台構成)

エネルギー貯蔵システムやバッテリーパックのコンポーネントのような展示
36台の「Cear pavé」をアレイ化し、まるで1台の大型スピーカーのように振る舞う「音の壁」が構築されました。幅10cmのユニットを並べるだけで拡張が可能で、ワイヤレスで大規模な音響システムを構築できます。さらに、背面の音漏れを抑える制御により、隣接する空間への配慮も可能になります。

最先端技術が支える「音の未来」

シーイヤーは、多数台の「Cear pavé」同期制御に、Auracast™対応の自社製トランスミッター「Cear core」を採用しています。Bluetooth LE Audioに基づくAuracast™の送信機・受信機の両方を国内で先行して製品化しており、最先端のワイヤレス通信技術と独自の空間立体音響技術「Cear Field」、そして自社制御技術を組み合わせることで、スケーラブルで高精度なワイヤレス音響システムを実現しています。

AIが空間を「デザイン」する未来

AIノイズフィルター機能を搭載したデバイスの展示
さらに、展示会場ではAIが空間の人数やノイズ、人の動きを解析し、音像位置の最適化や効果の自動生成、空間変化に応じたリアルタイム補正を行う音響制御プロトタイプも公開されました。これは「空間が自ら音をデザインする未来」を示しており、きっと私たちの日常をより豊かにするでしょう。

パナソニックとの協業「Sound Gradient」

パナソニックとCear社の技術提携による「Sound Gradient」展示
パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社との協業展示では、シーイヤーが技術提供し共同開発されたスピーカー「Sound Gradient」が紹介されました。音の指向性を高度にコントロールし、物理的な壁を設けずに一つの空間に複数の音場を「共存」させる、これまでにない音響アプローチとして注目を集めています。

業務導入への期待と今後の展望

「Inter BEE 2025」で披露されたこれらの技術は、2026年3月開催予定の「Cear Technology Conference」にて、企業・施設向けのBtoB技術パッケージとして公開される予定です。
Cear pavéを基盤とした立体音響、多数台ワイヤレス制御、ゾーニング・指向性制御、AI音響制御など、そのまま導入できる空間音響ソリューションとして体系化されるとのこと。商業施設、展示空間、ホスピタリティ、医療領域など、様々な現場での活用が期待されています。

音響設備の新たな選択肢として、具体的な導入を検討している方は、以下の特設サイトで最新情報をチェックすることをおすすめします。

なお、現在、Inter BEE 2025で実施された多数台デモやゾーニング、指向性制御などの展示は、本社での常設展示は行われていません。現在の試聴会は「Cear pavé」の製品試聴が中心となります。各種技術デモは、「Cear Technology Conference」で体験できる予定です。

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