タムロン、世界初の「針のない血糖値センサー」実用化目指すLTT社へ出資を決定

総合光学機器メーカーのタムロンが、高輝度中赤外レーザー技術を用いた「採血不要の非侵襲血糖値センサー」を開発する…


糖尿病患者の負担を軽減する画期的な技術

現在、世界の成人の約9人に1人が糖尿病患者であるとされており、その数は2050年には8億5,300万人へ達すると予測されています(International Diabetes Federation. IDF Diabetes Atlas, 10th edition 2021 / 11th edition update 2023. Available at: https://diabetesatlas.org)。糖尿病の治療には、正確な血糖値測定が不可欠ですが、1日に何度も注射針を刺し採血を行う必要があり、患者の方々にとって肉体的苦痛や精神的ストレスが大きな負担となっています。

LTT社が開発を進める「針のない非侵襲血糖値センサー」は、このような患者さんの日々の苦痛から解放することを目指しています。このセンサーは、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)で生まれた「高輝度中赤外レーザー技術」を基盤としており、LTT社がレーザーの小型化と高輝度化を実現しました。

わずか5秒で無痛・高精度測定を実現

このセンサーの最大の特徴は、「無痛かつ高精度」な測定をわずか5秒で完了できる点です。従来の非侵襲測定は、皮膚の水分などの影響を受けやすく精度の確保が困難でしたが、LTT社の独自技術は高輝度レーザーを用いることで、ノイズに埋もれない正確な信号取得を可能にしました。これにより、国際規格(ISO15197)に準拠する高い信頼性を確保しています。また、針や試験紙を使用しないため、医療廃棄物を発生させない環境に配慮した側面も持ち合わせています。

電子デバイスの画像

高輝度中赤外レーザーの可能性

中赤外線は物質を精確に識別できる特性から「分子の指紋」とも呼ばれています。LTT社は、従来の光源に比べて小型で高い出力を実現した「高輝度中赤外レーザー」を開発しました。これにより、生体深部の微細な成分情報を瞬時に捉えることが可能となり、かつては大型設備を要したこの技術が小型化されたことで、医療分野や環境分野をはじめ、幅広い産業領域での社会実装が期待されています。

タムロンの「撮るから測るへ」戦略を加速

タムロンは今回の出資を通じて、LTT社の先端レーザー技術と自身の持つ光学技術をはじめとする基盤・コア技術を組み合わせることで、新たなシナジーを創出する可能性を模索していくとのことです。これは、タムロンの技術戦略である「撮るから測るへ」の深化を加速させ、新たな領域での社会課題解決に資する製品の創出を目指す取り組みの一環です。

ライトタッチテクノロジー株式会社について

  • 設立: 2017年7月10日

  • 代表者: 代表取締役 山川 考一

  • 所在地: 大阪府大阪市城東区森之宮1-6-111 NLC森の宮ビル13階

  • 事業内容: 採血のいらない非侵襲血糖値センサーの開発・製造販売、受託研究

株式会社タムロンについて

株式会社タムロンは、デジタル一眼カメラ用交換レンズや各種産業分野に貢献する光学製品を供給する総合光学機器メーカーです。豊かな創造性と先進的な高い技術力を駆使し、さまざまな産業分野に眼を向け、事業活動のあらゆる面で環境保全に配慮した活動を目指しています。

詳しくは株式会社タムロン公式ホームページをご覧ください。
https://www.tamron.com/jp/

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